2008年09月06日

正直、スカイ・クロラは見所がない。

押井守監督最新作 映画「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」公式サイト

 ビューティフル・ドリーマー以来、ずっと押井監督の長編アニメにはチェック入れてたんですが・・・まあ、どうなんですかね、今回の作品は。
 何か変に一般受けする映画を作ろうとしてると言うか。
 その時点で押井作品の押井作品たる魅力が半減してる気がします(^^;)。
 テーマとしてはイノセンスと重なるところもあるんですが、スカイ・クロラはその部分だけをシンプルにして抜き出してみました、的な印象がどうもつきまといます。
 シンプルすぎて話の流れが途中から予測ついちゃうんですよ。
 あ、やっぱりそうなるか、みたいな。
 これは映画としては致命的です。
 で、話が(押井氏にしては)シンプルな分、キャラクターが魅力的かというと、それもちょっと違う。
 意味ありげな台詞が細切れで淡々と語られるだけ。
 三ツ矢碧の独白では「アッチャー!やっちゃったよ!」でした。
 あと視点がなあ・・・問題かなと。
 この映画、函南優一が主人公になってますけど、劇中、彼はほとんど悩まないんですよね。
 悩まずに「仕事」として現状を受け入れてる。
 確かに彼の持つ疑問と一緒に、ストーリーは進められるんですが・・・大事なドラマの部分が展開しない。
 むしろ突きつけられた現実に七転八倒しながら駆けずり回っている水素を主人公にするべきなんじゃないかなと思うわけです。
 彼女の視線で描いたスカイ・クロラならもう一度観てもいい。
 それにしても菊地凛子の声は・・・もっとどうにかならなかったのかと。
 スクリーンに対してすごく違和感を感じました。
 話の中身としては・・・ねえ。
 監督のメッセージ、ラストの函南の言動で確かに伝わるんだけど、なんかそのまま受け止めるのが観てる方としては癪なんだよなあ(^^;)。
 あと、押井作品のもうひとつの醍醐味である、メカニック&アクションなんだけど・・・これも・・・駄目。
 特に後ろにプロペラのついた戦闘機とか二枚のプロペラが回るカットとか、あのコンセプトって20年以上前にすでに「王立宇宙軍オネアミスの翼」でガイナックスがやってる。
 つか最初あの戦闘機のシーン観たときデジャブーかと思った(^^;)。
 空中給油のシーンまであってワロタし。
 もしかして王立宇宙軍へのオマージュなのかな?!
 何にせよ、押井フリークがこれまでの「押井作品」としてスカイ・クロラを観ると、見事なまでに期待を裏切られてしまうので、そういう先入観や期待を全部殺してから観るのがお勧めですかね。
 一般的な映画の出来としては悪くないです。

投稿者 jizo : 2008年09月06日 02:10 | トラックバック (0)
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